どうもです。
通院や医薬品の購入など健康維持管理に関し、家族面も含めてかなりの出費をしていることが判明したFPひろき(@fp_hiroki)です。
すぐに病院に駆け込むのはよくないなと思いつつも、ついつい万が一のことを考え、受診してしまうのです。
日本の医療制度が逼迫していることを考えると、決して褒められる行動とは言えないのかもしれません。
それでも、どこかの国の方々のように、わざわざ来日して日本の医療制度にただ乗りしているわけでもなく、日頃安いとは言えない社会保険料をキッチリと納めているわけですから、その権利を使わない手はありません...。
むしろ、予防医学の観点から受診していると割り切ることにしました。笑
しかし、家族でこれだけ受診し、薬を買い込むとなると、出費もバカにならないわけで。ましてや長期入院の末に手術をしたとなれば家計にも痛手です...。
病気で弱っている上に、経済的にも追い込まれることも大いに考えられ、切実な問題になることでしょう。
まさに、「弱り目に祟り目」とはこのことです。
これはなんとかならないものですかね。
...、結論から言うと、税制面での救済措置はあります。
それを大いに活用し、節税をすることで出費を取り返す。
そのような発想に置き換え、
医療費控除
を活用することをお勧めします。
医療費控除という所得控除があるのはご存知だとは思いますが、それを実際に申告している人がなかなかいないのが実態です。
それはなぜか。
どういった場面で医療費控除が適用がなされ、いつどのように申請できるのかを振り返っておく必要がありそうです。
医療費控除の概要
医療費控除とは、14種類ある所得控除の一つです。
つまり、課税所得を少なくし、所得税の納税額を抑えてくれる効能の一つになります。
頼もしい味方になり得る医療費控除は、一体どのような人たちがそれを活用でき、どのように申していくのかを順に見ていきましょう。
医療費控除の概要
医療費控除とは
医療費控除(いりょうひこうじょ)とは、所得税及び個人住民税において、自分自身や家族のために医療費を支払った場合に適用となる控除。所得控除であり、物的控除である。
2017年(平成29年)分より、医療費控除の特例としてスイッチOTC薬剤費を対象としたセルフメディケーション税制が創設された。
引用:wikipedia
自分のみならず、同居の家族が出費に要した医療費も医療費控除として所得税から差し引けるのは嬉しい限りです。
医療費控除が適用されるもの
では、どのような医療行為や対価が医療費控除の対象になるのでしょうか。
ポイント
- 医師又は歯科医師による診療又は治療
- 治療又は療養に必要な医薬品の購入
- 病院、診療所、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、指定介護老人福祉施設、指定地域密着型介護老人福祉施設又は助産所へ収容されるための人的役務の提供の対価
- あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師による施術
- 保健師、看護師、准看護師又は特に依頼した人による療養上の世話の対価
- 助産師による分べんの介助の対価
- 介護福祉士等による一定の喀痰吸引及び経管栄養の対価
- 介護保険制度の下で提供された一定の施設・居宅サービスの自己負担額
- 骨髄移植推進財団に支払う骨髄移植のあっせんに係る患者負担金
- 日本臓器移植ネットワークに支払う臓器移植のあっせんに係る患者負担金
- 高齢者の医療の確保に関する法律に規定する特定保健指導の内、一定の基準に該当する者が支払う自己負担金
...etc
ちなみに、病院施設などへの公共交通機関を利用した場合の交通費(電車、バス、タクシー代も含む)も医療費控除に算入させて計算できます。
医療費控除が適用されないもの。
ポイント
- 健康診断の費用や医師等に対する謝礼金
- 疲れを癒したり、体調を整えるといった治療に直接関係のない費用
- 所定の料金以外の心付け
- 家族や親類縁者への付添料
- 自家用車で通院する場合のガソリン代や駐車場の料金
医療費控除適用一覧から判断すると、「医学的治療行為に該当するか、もしくはそれに直接関連しているものかどうか。」に関わってくるものであることがわかります。
医療費控除の算出方法
医療費控除の気になる算出方法ですが以下の通りになります。
年間所得が200万円を超えるか否かで算出方法が異なるので、そこがひとまずポイントになってきます。
医療費控除の算出方法
年間所得200万円未満の場合
医療費控除額=[医療費負担額] −[保険金等で補てんされる金額] −年間所得の5%
年間所得200万円以上の場合
医療費控除額=[医療費負担額] −[保険金等で補てんされる金額] −10万円
同居の家族分も含め、年間の医療費や薬代や交通費などが10万円を超えてくると、医療費控除の適用が濃厚になってきます。
1/1〜12/31分のご家族分の医療費を共有しておくといいでしょう。
尚、医療費控除が適用される要件の一つに、12/31までに実際に支払ったものが対象になることを覚えておく必要があります。
医療費控除の算出方法のモデル例
例
年間所得700万円、出産入院費60万円、出産一時金42万円の場合。
年間所得が200万円以上なので以下の公式で算出。
医療費控除額=[医療費負担額] −[保険金等で補てんされる金額]−10万円
医療費控除額=60万円-42万円-10万円=8万円
出産育児一時金 とは、健康保険法等を根拠に、日本の公的医療保険の被保険者が出産したときに支給される手当金である。1994年の健康保険法等の改正により、それまでの「分娩費」と「育児手当金」とを統合する形で新たに設けられた。
引用:wikipedia
以上の計算結果から、課税対象となる所得額から差し引かれる金額は8万円となります。
課税対象となる所得が少なくなり、節税効果が見込め、支出を抑制できることがわかります。
尚、8万円がそのまま戻ってくるわけではないのでその点は注意が必要です。
医療費控除の申告は確定申告で。
医療費控除は確定申告で申請します。
確定申告は毎年2/16〜3/15までとなっており、この期間にお近くの税務署や役所で申告手続きをすることになります。
また、医療費控除の申告期限は5年間となっています。
医療費が発生した翌年の1/1から5年以内に申告すれば足ります。
なかなか申請書類などが揃わない状況だったとしても、翌年に申請するなどの時間的余裕もあるので、慌てる必要性はありません。
尚、医療費控除の必要書類は以下の通りです。
必要なモノ
- 確定申告書
- 源泉徴収票(会社員の人)
- 医療費明細書
つい最近まで、医療費などの領収書も必要書類とされていましたが、簡略化され不要になりました。
医療費控除を考慮するに値する人たち
まとめ。
大きな病気をし手術をしたという人や、同居の家族を含め、かなりの頻度で病院に掛かっているケースなどは節税のチャンスと考え、いの一番に医療費控除を考えましょう。
同居の家族分も含め、支払った医療費が総額で10万円を超えた場合は医療費控除が適用される可能性が高いので、申告してみるといいでしょう。
固定費の見直しが迫られる現代において、節税も一つの手段です。
医療費控除は意外と盲点になっているケースが多いので忘れずに申告をしたいものです。
ということでこのへんで〜。
じゃ!!