昨日アップしたブログ記事では、FOMCで0.75%の大幅利上げが発表されたことについて触れました。
それを受けての今後の経済の動向、金融マーケットの先行きについての私見はこちらのブログ記事をご覧ください。
これとは別に気になる指標がまたまた発表されましたね。
米国4月~6月期GDP
米GDP、0.9%減 2期連続マイナス成長―4~6月期 https://t.co/cGQf32Wl6q
— 時事ドットコム(時事通信ニュース) (@jijicom) July 28, 2022
これもまた、今後の米国国内の景気動向を占う上で重要なものになるのは確実。
しっかりと読み解いていきます。
GDPってよく聞くけど、そもそもGDPとは何かを振り返る。
その前に投資初心者のあなたのために、GDPとはなんぞやについて解説します。
GDPとは。
GDPとは国内総生産のことで、一定期間内に国内で新たに生み出されたモノやサービスの付加価値のことです。GDPには日本企業が国外で生産した付加価値は含まれません。GDPは国の経済力の目安としてよく用いられ、日本の名目GDP(2020年)は535.5兆円(5.04兆ドル、1ドル=106.8円で計算)と、米国(20.90兆ドル)、中国(14.72兆ドル)に次ぐ世界第3位の経済規模となっています(内閣府資料より)。
このGDPが前年同期や前期と比べてどのくらい増減したのかを見ることで、国内の景気変動や経済成長を推定することができ、それを「%」で示したものを経済成長率といいます。引用:SMBC日興証券
上記引用文の中で、大事な個所は太字なり赤字で示しておきました。
その国の経済規模や実力を測る指標として用いるものがまさにGDPなのです。
一定期間において、それが拡大しているのか縮小しているのかを測ることで、その国が置かれている経済現状の判断や今後の経済見通しを一定程度占うことができるというわけです。
堅調だった米国経済。GDP2期連続でマイナスは景気後退のシグナルか。
その国の経済力を測るものこそがGDP。
この発表を受けて、好調だった米国経済に異変が見え始めました。
前期同様、発表された今期のGDPもマイナスだったというのですから政府関係者や市場関係者がナーバスになるのも頷けます。
米国における2期連続のGDPマイナスは何を意味しているのでしょうか。
6か月間経済力が停滞もしくは低下しているとなれば、景気後退を疑う声が上がってくるのも不思議なことではありません。
一方で強気な姿勢を崩さないのが米国政府関係者です。
この記事では、
「そもそもリセッション(景気後退)の定義が定まっていない。」
と政府関係者が言い出す始末。
バイデン政権の経済失政を矮小化するために、根本となるリセッションの定義から疑う...。
もはや開いた口がふさがりません。苦笑
日本ではなぜかバイデンの不甲斐なさを報じないので、バイデンの無能さを想像することができない日本人がほとんどだと思います。
実際には米国国内において、バイデンは記者たちに罵声を浴びせられ袋叩きにされているのです。
【動画あり】バイデン、記者の怒号が飛ぶ中、逃げ去る/記者たちが「質問がある!」と叫ぶが、「不況に陥っているとは思っていない」と言って、質問を受けずに逃げ出すhttps://t.co/ET5ZYgNV10
— トータルニュースワールド (@TotalWorld1) July 29, 2022
バイデン政権の支持率は20%台に落ち込み、これ以上失策を突かれたくない気持ちがあるのでしょう。
しかし大事なことは、この記事にもあるように2001年には2期連続でGDPがマイナスに突入した時に、リセッションを宣言している前例があるということです。
当時と置かれている経済状況が異なるとはいえ、半年間にわたり国内経済がマイナスになっている事実は、明らかに景気後退局面であると言えるでしょう。
そのような不毛な議論をする前にやるべきことがあるのではないか、と突っ込みたくもなりますよね。
GDP2期連続のマイナスを受け、リセッション(景気後退)局面であることを覚悟しておくべきである。
「雇用情勢が堅調だからリセッション局面には当たらない。」
Bloombergの記事によれば、政府関係者の認識は非常に甘いものになっていると感じました。
雇用統計などの雇用指標は、経済指標の一致系列であることを忘れてはいけません。
つまり現状の景気を色濃く反映している指標だといくことです。
しかし長引くインフレや先日発表された利上げの影響もあり、住宅関連指標が思わしくありません。
”新築住宅着工件数”などの住宅関連指標は遅行指数です。
これから景気に影響を及ぼす指標であることを念頭に置いておくべきなのです。
念には念を。
短期的には今までの堅調な経済の恩恵をあやかれたとしても、中長期的には身構えておく。
このぐらいの心理的テンションで丁度いいでしょう。
米国GDP2期連続マイナスの衝撃はリセッション(景気後退)か。答えはイエス。
米国GDPが2期連続マイナスを発表したことはリセッション(景気後退)なのか。
私見としては“イエス”と考えています。
厳密にいえば,それに突き進む過程である...というのが正確かもしれません。
債券市場における逆イールドの発生や住宅関連指標などの各種経済指標から判断してもリセッション(経済後退)に向かっていると見る根拠にしています。
なので個人投資家の投資判断局面として捉えた場合、いくつか選択肢を用意しておくといいでしょう。
これを機にあなたの担当者やIFAに相談してみてはいかがでしょうか。
ではこのへんで~。