新型コロナウイルスの流行がひと段落しつつある昨今。
巷では、新型コロナウイルス第二波への備えを考えている人も多いでしょう。
しかしながら、新型コロナウイルス流行が一旦去り、一安心している間にも世界は激変しています。
世界各地で局所的に国家間の戦闘が起こっていたり、反差別を訴えるデモや暴動が頻発したりと、不安定な世の中に突き進んでいるのです。
映像で映し出されるものの中には、それらの騒乱に巻き込まれ、店舗やオフィスが襲撃され、略奪や破壊活動の被害に遭っていたりします。
もはや、世紀末の様相を呈している...。
店舗経営をしている人や企業経営者はオチオチしていられない時代に差し掛かったと判断する人がいても不思議ではありません。
苦労に苦労を重ねた末にようやく築いた自分だけの城でもある店舗やオフィス。
そんな混沌とした時代に、どのように店舗やオフィスを自衛していくのか。
営業ができず収入減に陥った時のリスク回避をどのようにしていくのか...。
それらを真剣に考えなくてはいけない時代になりました。
新型コロナウイルスの第二波による、休業要請による収入減に備える術はあるのか。
秋から冬にかけて、確実にやってくると言われている新型コロナウイルスの第二波。
その時、感染拡大防止対策として、ロックダウン(都市封鎖)に至らないまでも、あらためて休業要請が打ち出される可能性は捨てきれません。
その期間がどの程度のものになるのかを想定するのも難しい現状において、資金繰りに不安を抱いている経営者は多いと思います。
その時の対策はないのでしょうか...。
その時のために、
『店舗休業保険』加入の検討も一つの選択肢になるでしょう。
参考
店舗休業保険とは
火災や自然災害、盗難、敷地外の隣接物件等損害により営業活動が阻害または休止したことによる休業損失を保障する保険。住宅や一定規模以上の工場が該当外。
補償内容
- 火災・落雷・爆発等
- 風災・雷災等
- 水災
- 物体の落下等
- 水漏れ
- 騒じょうなどによる破壊行為
- 盗難
- 1〜7の隣接の事故による被害を受け、営業を休止または阻害された場合
- 公共施設(ガス、電気、水道など)の事故で営業が休止または阻害された場合
- 食中毒、特定の感染症
保険金額の設定
200万円を上限に、「1日あたりの粗利益額」以内で定める。
*1日あたりの粗利益額=年間粗利益額÷年間営業日数
保険金
- 粗利益の損失:保険金額×休業日数
- 休業日数短縮費用
- 損失の発生及び拡大防止に要した費用
政府は2020.2.1に、新型コロナウイルスが「指定感染症」にする旨を決めました。
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それを受けて、各保険会社も対応してきているようです。
本来であれば、10の特定の感染症には新型コロナウイルスは含まれていなかったわけですが、指定感染症の決定により、販売している各保険会社の商品の多くがそれに該当してくることとなったのです。
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そうすると、店舗休業保険などに加入していた事業主の人などは、保険適用の可能性も出てくることが考えられるので、問い合わせてもいいでしょう。
また、第二波に向けて、今のうちに加入する検討をしてみるのも悪くないと思います。
具体的に、どれぐらいの保障が確保できるか紹介しておきます。
例
保険加入内容:約定復旧期間3ヶ月 保険金額(1日あたりの粗利益額):40万円の場合
=約款抜粋=
第4条(保険金の支払い)
(1)当社が支払うべき保険金の額は、1回の事故について、次の①及び②によって算出した合計額とする。
①保険金額に休日日数を乗じて得た額から復旧期間内に支払を免れた経常費等の費用を差し引いた残額
②休業日数短縮費用の額。ただし、休業日数短縮費用の支出によって減少させることができた休業日数に保険金額を乗じて得た額を限度とする。
(2)第1条(保険金を支払う場合)復旧期間からその事故の発生日を含む最初の1日間を除いた残りの日数内の休業日数により、(1)の規定に従い、保険金を算出する。
[状況] 新型コロナウイルスで営業休止を余儀なくされた。
[復旧期間内の休業日数] :5日間
[売上減少額] :600万円
[支払い限度率] :30%
[支払いを免れた経常費などの費用]:10万円
[休業日数短縮費用] :0円
約款第4条(1)①より、「 aの額」、ただし「bを限度」とする。
a=保険金額×休業日数
40万円×(5日-1日※)=160万円
※(発生した日を含む最初の1日間を除いた残りの日数内の休業日数との規定があった場合)
b=(売上減少高×支払限度額)-支払いを免れた経常費等の費用
(600万円×30%)-10万円=170万円
よって、160万円
...、となる。
デモが暴動になり、略奪や破壊が起こった場合の備えに『企業費用・利益総合保険』も有効。
「Black Lives Matter」
ブラック・ライヴズ・マター(英: Black Lives Matter、通称「BLM」)は、アフリカ系アメリカ人のコミュニティに端を発した、黒人に対する暴力や構造的な人種差別の撤廃を訴える、国際的な積極行動主義の運動である。特に白人警官による無抵抗な黒人への暴力や殺害、人種による犯罪者に対する不平等な取り扱いへの不満を訴えている。アリシア・ガーザ、パトリッセ・カラーズ、オーパル・トメティによって呼び掛けられ、広められた。
引用:wikipedia
米国で白人警官による黒人容疑者への殺害が相次ぎ、それを機にこの合言葉を合図として世界各地で反差別デモが活発に行われています。
一部は暴徒化し、略奪や店舗の破壊に及んでおり、店舗経営者や企業経営者に莫大な損失を与えているのが現状です。
日本でも関連のデモが行われ、対岸の火事と言い切れないものとして備えておく必要性が出てきました。
保険約款によっては、上述した『店舗休業保険』の保障対象とされるケースも出てくるでしょう。
さらに深堀し、他の方法を見出すとすれば...。
『企業費用・利益総合保険』なんてのもあります。
参考
企業費用・利益総合保険
火災や落雷や爆発などに限らず、様々なリスクによって保険の対象である施設・設備などに物的損害が生じ、事業が中断された場合の休業損失を補償する。
営業収益減少の補償割合を契約時に定め、当該割合の範囲で実際の損失額や罹災後の売上高の減少を防ぐための復旧中に生じた営業継続のための追加費用が補償される。
アフターコロナはあらゆる事態をそうてしておくべき。補償を手厚くし、安心感を買うのも悪くない。
「時代は投資だ!」
そう信じてやまなかったFPひろきですが、時代背景を鑑みますと、やはりそうとは言い切れないようです。
何においてもバランスが必要なのだ、とあらためて痛感させられた今日この頃です。
保有金融資産におけるバランスの考え方は改めて記事にする予定です。
新型コロナウイルスの猛威は時代を一変させました。
新たな時代の到来を一気に加速させた感すらあります。
それに伴い、今までの常識が非常識になることは容易に考えられるわけで、金融においても変化を受け入れざるを得ないと考えます。
これらの保険の加入検討も、混沌とするアフターコロナ時代の潜在ニーズによるものです。
優秀な経営者のあなたであれば、到来すべく次の時代のニーズはすでに掴んでいることでしょう。
その時代を迎えるにあたって、このような選択肢があることも理解してもらえたら幸いです。
とうわけで、今日はこのへんで!では!