どうも。FPひろき(@fp_hiroki)です。
かんぽの不適性営業問題が発覚してから2年が経ちました。
あの衝撃のかんぽ問題が、
金融庁が強く推進していた顧客本意の営業の徹底に拍車をかけた感すらあります。
その金融庁が、保険募集時に顧客を守る手立てとして、
新たなものを義務付けようとしています。
その記事がこちら。
保険の営業を経験したことのある僕ではありますが、
この記事を読んでの率直な感想がこちら。
また営業するのに窮屈になりそうだなぁ〜...。いくら顧客本意の営業が求められる時代になったとはいえ...。さすがにやりすぎのように感じる...。顧客本意の考え方は大いに賛同するが。
今日は金融庁が新指針として示すであろう、
保険募集時の公的保険の説明義務化についての見解をブログに書き綴っていきます。
どうぞお付き合いくだい。
保険募集時の公的保険説明義務化における課題。
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保険募集時に公的保険の説明義務に関し、いろいろと見えてこない部分があります。
保険会社や保険募集人だけでなく、顧客の側にも負担が生じ得ないかが主な焦点になりそうです。
「顧客本意の営業」といえば聞こえはいいのですが、
ただでさえ煩雑を極める保険募集であるにも関わらず、
更に負担をしいるようで先行きが思いやられる。
これこそが各保険会社や保険募集人の本音でしょう。
保険会社や保険募集人の契約に対する取り扱いがより慎重になり、負担感が増すと予想する。
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基本的には過剰な保険加入防止の観点で、
賛同すべき指針だと一定の評価はしたいと思います。
顧客本意の考えの立場にたてば、それが当たり前のことだからです。
ただ、今現状では不透明なことが多いのも事実。
どこまでの深度をもって公的保険について伝えればいいのか、
それこそ公的保険の存在さえを伝えればそれでいいのか...。
そのあたりがまったく見えないままでは、
保険会社としても眉をひそめるのも無理はありません。
リスクをすべて保険会社に負わせるのか!
と、保険会社が声を大にして反発する気持ちも理解できます。
そもそも公的保険の周知や浸透させる努力は、
公的保険を運営している国や地方公共団体等が行うべきではないのか?
自らの本来の仕事を保険会社に一任し、いざ保険会社が責任問題を抱えると、
それは保険会社の責任だ...。
...というのはあまりにも虫が良すぎます。
顧客に周知するためのチラシ等の認識ツールの準備も保険会社のコストになるわけですから、
そのコスト分の見返りは求めたくなるのは営利企業として当たり前のことでと言えます。
募集時のストレスは想像を絶するレベルになってきた。
保険営業における募集過程の複雑さや契約書類一式の煩雑さは驚かされます。
それは年々拍車が掛かる一方であり、保険募集人の負担は増すばかりと言えます。
また、募集時は誤解の無いような説明をしなければならず、誤説明すら許されません。
話すことは盛り沢山でありながらも、不適正募集にならないように気を遣わなくてはならない...。
金融庁が発出する新指針後は、募集時のストレスは最高潮に達することは間違いなさそうです。
保険募集人のご苦労は現状でも相当なものであるにも関わらず、
更に負担と責任を押し付けられる...。
契約インセンティブをもっと貰わないと合わない仕事だ、
と言われる日もそう遠くなさそうです。
募集人として大成するために、常にレベルアップが求められるようになる。
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保険の営業経験がある僕は、
“1ヶ月も経験を下積みを積めば、ある程度結果を出すことも可能な職種”
と短絡的に思い込んでいました。
ところが、公的保険の内容を今まで以上にきめ細かく説明できなければ、
保険営業として失格の烙印を押されかねない時代になった、
...と、認識をあらためる時代が到来したのだと認識をあらためさせられました。
今後金融庁が公的保険の説明義務化の深度をどこまで求めるかにもよりますが、
それに対応するために、営業マンは更に努力を積まなくては務まらなくなりそうです。
これは募集品質に関わる問題ばかりにとどまりません。
顧客からの信頼獲得面から考えた場合においても、
よりいっそうの知識が求められることを意味してきます。
公的保険の説明義務化でも、すべての顧客がすべて理解できるとは思えない。
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公的保険の存在は、基本的には保険加入希望者すべてが理解していると思います。
これは、日頃公的保険に恩恵を受けている人であるからこそ、
民間の保険も活用しようという発想に立つからです。
であればこそ、公的保険の内容まで深堀せざるを得なくなり、
きめ細かく説明することが求められるであろうことは容易に想像できます。
ただそれが求められるとはいえ、複雑を極める公的保険制度の詳細までは、
顧客のすべてが理解できるとは思えません。
ただでさえ、
新しく加入しようとする保険商品の内容を理解するだけで精一杯なわけですから尚更です。
つまり契約者にとって情報過多なのです。
であれば、金融庁が求めているものは、絵に描いた餅になりかねません。
保険募集時の公的保険説明義務化の肝は、説明の深度をどのあたりに求めるかである。
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過度に不必要な保険加入を促さないため、
という金融庁が「公的保険の説明義務化」に指針に加えようとしている意図はよくわかります。
しかし今回金融庁が示した指針も、保険会社や募集人に負担を掛けるものであり、
当面は現場の混乱が予想されます。
金融庁の顧客本意の考え方は支持しますが、現場に負担をかけることであるので、
その負担をいかに軽減するかも同時に示さなければ、なかなか理解は得られないと考えます。
契約者保護に走りすぎてる気がしないでもないこの問題。
あなたはいかがお感じですか。
今日はこのへんで。ではでは。👋